脂肪冷却(クールスカルプティング)の安全性とダウンタイム:知っておくべきこと

「メスを使わない」と聞くと安心だけど、本当に安全なの?」「施術後の痛みや腫れはどのくらい続くの?」
脂肪冷却(クールスカルプティング)を検討する際、多くの方が安全性やダウンタイムについて不安を感じるのではないでしょうか。
事前にクールスカルプティングの安全性やダウンタイムについて知っておくことで、安心して施術に臨めます。
監修:柴田 滉平(「東岡崎美容クリニック」副院長)紹介![]() |
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プロフィール | 東岡崎美容クリニック 副院長 柴田 滉平医師 アンチエイジングで人気の品川美容外科名古屋院にて注入治療・若返り治療を1日30~40件程度、年間7000件提供。 小顔施術を得意とし、多くのご指名やリピーター様を獲得。 ガーデンクリニック入職後、その人柄と技術力が認められ、史上最速で大規模都市院長に就任。 |
所属・資格等 (一部) |
医師国家資格 合格 日本美容外科学会(JSAS) 正会員 日本救急医療学会認定 ICLS取得 日本救急医療学会BLSプロバイダー 取得 日本救急医療学会ACLSプロバイダー取得 |
公式サイト | 東岡崎美容クリニック |
SNS | インスタグラム |
脂肪冷却(クールスカルプティング)の安全性は?
クールスカルプティングは、米国食品医薬品局(FDA)および日本の厚生労働省から脂肪減少機能を持つ医療機器として唯一承認を受けている非侵襲的な痩身治療です。
これは、その効果と安全性が科学的に検証され、公的に認められていることを意味します。
なぜ安全性が高いかというと、脂肪細胞が水分の多い他の細胞よりも低温に弱いという特性を利用しているからです。皮膚や筋肉、血管、神経といった周囲の組織には影響を与えず、脂肪細胞のみをターゲットに冷却して破壊します。そのため、脂肪吸引のような外科手術に比べて体への負担が少なく、安心して受けられる施術と言えます。
脂肪冷却の基本的な仕組みや効果については、[脂肪冷却(クールスカルプティング)の基本:仕組みと効果を徹底解説のコラム]で詳しくご紹介しています。
脂肪冷却で現れる可能性のある症状と経過
クールスカルプティングはダウンタイムが短いと言われますが、施術後にいくつかの症状が現れることがあります。ほとんどが一時的なもので、数日から数週間で自然に治まります。
症状 | 特徴と経過 |
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赤み・内出血 | 冷却による血流の変化や、アプリケーターでの吸引・マッサージによって起こることがあります。多くは数日で引きますが、内出血は1〜2週間続くことも。 |
腫れ | 冷却された部位の組織液が一時的に貯留することで生じます。数日から1週間程度で治まることがほとんどです。 |
痛み・違和感 | 施術中〜直後にひきつるような痛み、つねられるような感覚、または施術後に筋肉痛に似た痛みやしびれ、チクチク感などを感じることがあります。数時間〜数日、長くても1ヶ月程度で消失します。痛みが強い場合は鎮痛剤が処方されることもあります。 |
感覚鈍麻・しびれ | 冷却によって一時的に神経が麻痺することで起こります。数日から数週間、ごく稀に数ヶ月続くこともありますが、自然に回復することがほとんどです。 |
硬結(しこり) | 脂肪が冷却された影響で一時的に硬くなることがあります。多くはマッサージなどを行うことで徐々に柔らかくなり、数週間〜1ヶ月程度で改善されます。 |
かゆみ | 施術部位の回復過程でかゆみを感じることがあります。掻きむしらず、クリニックに相談しましょう。 |
色素沈着 | ごく稀に、皮膚の弱い部分や日焼けの跡などに一時的な色素沈着が見られることがあります。通常は時間とともに薄くなります。 |
稀なリスク:逆説的過形成(PAH)とは?
非常に稀ではありますが、「逆説的過形成(Paradoxical Adipose Hyperplasia: PAH)」という副作用が報告されています。これは、脂肪冷却の施術を受けた部位の脂肪細胞が減少するどころか、施術前よりも増大し、硬い塊になる現象です。
▼逆説的過形成(PAH)とは
項目 | 内容 |
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発生率 | 約0.033%(約3,000人に1人) |
原因 | 不明(体質・冷却不足などが関係?) |
症状 | 数ヶ月後に脂肪が硬く盛り上がる/痛みはほとんどなし |
対処法 | 自然治癒なし/脂肪吸引による外科的治療が必要 |
重要点 | 信頼できるクリニックでの施術が重要 |
逆説的過形成の発現は非常に稀で、報告されている発生率は約0.033%(約3000人に1人)とされています。
現時点では明確な原因は解明されていませんが、冷却が不十分であったり、特定の体質(遺伝的要因など)が関係している可能性が指摘されています。
施術から数ヶ月後に、冷却部位の脂肪が硬く盛り上がってきます。痛みはないことがほとんどです。
自然に治ることはなく、PAHが発生した場合は、脂肪吸引による外科的治療が唯一の解決策となります。そのため、信頼できるクリニック選びが非常に重要です。
ダウンタイム中の過ごし方と注意点
クールスカルプティングのダウンタイムは比較的軽微ですが、施術後の過ごし方によって症状の軽減や回復を促すことができます。
▼クルスカのダウンタイム中の過ごし方・注意点
項目 | 過ごし方・注意点 |
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施術直後 | 施術部位を2分間ほど念入りにマッサージすることで、破壊された脂肪細胞の排出を促し、効果を最大化できます。冷えを感じる場合は温かい飲み物を摂るなどして体を温めましょう。 |
入浴・シャワー | 施術当日からシャワーは可能ですが、湯船に浸かるのは翌日からにしましょう。患部を強くこすったり、熱すぎるお湯に長時間浸かったりするのは避けてください。 |
飲酒・運動 | 施術当日の飲酒や激しい運動は、血行が良くなり腫れや内出血が悪化する可能性があるため控えましょう。翌日以降、体調が良ければ軽い運動は問題ありません。 |
食事 | 施術後は、脂肪の排出を助けるためにも、バランスの取れた食事を心がけ、過度な飲酒や高脂肪食は避けましょう。十分な水分摂取も重要です。 |
服装 | 施術部位を締め付けるような服装は避け、ゆったりとした服を選びましょう。 |
保湿 | 乾燥や刺激から肌を守るため、施術部位の保湿をしっかり行いましょう。 |
その他 | 痛みや違和感が続く場合は、無理せず施術を受けたクリニックに相談しましょう。指示されたアフターケアは必ず守り、自己判断で中断しないようにしてください。 |
施術の効果を最大限に引き出すための具体的なアフターケアや、失敗しないクリニック選びのポイントは、[脂肪冷却(クールスカルプティング)の効果を最大化する施術前後のケアとクリニック選びのコラム]で詳しく解説しています。
クールスカルプティングは非常に安全性の高い施術ですが、稀なリスクや個人差のある症状もあります。どのような体質や脂肪のつき方にクールスカルプティングが向いているか、他の痩身治療との違いについては、[脂肪冷却(クールスカルプティング)でアプローチできる部位と効果の実例のコラム]や[脂肪冷却(クールスカルプティング)と他の痩身治療の比較コラム]も参考にして、ご自身に最適な治療法を見つけてください。
また、大阪でクールスカルプティングの施術を検討している方は、クールスカルプティング大阪のおすすめクリニック徹底比較記事も合わせてご覧ください。